耳つぼコラム
ピアスのルーツは美女の耳つぼ治療にあった?
中国に伝わる耳にまつわる逸話を一つ。
あるところに刺繍が盛んな村があり、そこに一人の美しい少女がいました。村の中でも指折りの刺繍上手で毎日せっせと仕事に励んでいたのですが、その疲れがたまったのか、ある日、急に目が見えなくなりました。早速、村の医者に診てもらったのですが、効果はなく村中が悲しみにくれていました。そんな時、この村にやって来た一人の旅人が、その少女を見て少女の耳たぶの真ん中に針を通して、そこに刺繍で使う絹糸を通したままにしておきました。すると少女の目に再び光を取り戻し、刺繍ができるまでに回復したのです。
それからというもの、村の人々は目が疲れるとこれをまねて、その少女と同じように絹糸を耳に通しました。それがいつの間にか金の輪などにかわり、現在のピアスになったというわけです。
耳たぶの真ん中といえば、目に対応するツボがあります。これは耳の不思議を物語るエピソードですが、耳を使った治療法は中国だけでなく、近年、世界中で脚光を浴びるようになっています。